浜厚真BioBlitz2021 ​~キセキの海岸で本気のイキモノ探し~

 2021年夏,(仮称)苫東厚真風力発電事業の計画地となっている浜厚真において,市民科学による生物相一斉調査(BioBlitz)を実施します.
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 計画地となっているエリアは,日高・胆振地方ではおそらく唯一残されている幅広い自然海岸を含んでおり,美しい景観を誇るだけでなく,周辺の開発によって生息地を奪われた多くの希少生物のレフュージア(避難場所)として機能していると考えられます.実際に,日本野鳥の会の調査によるとタンチョウ,シマクイナ,ヘラシギ,オジロワシ,オオワシなどの希少鳥類が近年においても生息しており,チュウヒにいたっては国内繁殖つがいの約8%が確認されていますが,鳥類以外の生物相に関する知見が乏しい現状にあります.

 そこで,この唯一性が高く,希少な環境が失われる前に,当地の生物相をきちんと記録し,必要な保全策を検討するとともに,その価値と魅力を多くの人と共有することが必要と考え,浜厚真BioBlitz 2021を企画しました.BioBlitzでは,各分類群の専門家,市民科学者,ボランティアなどが協力し,生物種を可能な限り記載してインベントリー(生物種のリスト)にまとめる他,地域住民を対象にした自然観察会を実施したいと考えております.

 北海道の限りある優れた自然と景観に,ともすれば不可逆的な変化をもたらしてしまう自然エネルギー開発が各地で問題になっている現状かと思います.イベントを通じて,生物多様性保全と自然エネルギー開発の両立について,社会全体として考えるきっかけにできればと考えています.

 今後,調査範囲等を具体的に煮詰めていきますが,各分類群の調査や自然観察会等にご協力いただける方を随時募集しておりますので,申し込みの上,ご協力をお願いいたします.
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